旧岩崎邸
2014年 07月 14日
三菱創設者・岩崎家本邸として1896年(明治29年)に建てられた旧岩崎邸。
洋館の設計は鹿鳴館・三菱一号館等で有名なジョサイア・コンドル(英)氏。
木造の西洋建築で、空間の広さと高さは圧巻です。館内に見られるジャコビアン様式の装飾は見事。また、金唐革紙の壁が復元されています。普段ビニルクロスに慣れているので、触った時の凹凸感はと革の質感は不思議な感じがします。
ベランダのコロニアル様式の列柱は外観の西洋風の基調を創り出しています。
洋館内部で旧岩崎邸のDVDを見る事ができます。往時の賓客を招いてのパーティーの映像は歴史を感じさせます。
和館の設計は大河喜十郎氏と言われているようです。GHQに接収され、和館の大半が取り壊されてしまったのは非常に残念。洋館同様広く高い空間にいると、どんな梁を使っているのか気になってしまいます。柱も普段見る柱よりかなり太いのですが、空間が大きいので細く見えてしまいます。床の間は室床、付け書院も2箇所あり立派です。
また濡縁の軒の出も長く壮観。
欄間や釘隠し等に菱形をモチーフにしたものが多いのは、三菱創業家の邸宅ならでは。洋館は来客用、和館は生活用との事ですが、いやはや驚くばかり。
GHQの接収の際、管理されない期間が長かったようで、橋本雅邦(横山大観・川合玉堂の師匠)の襖絵・壁絵が退色してしまいほとんど見えない状態でした。これまた残念。
by officekoyama
| 2014-07-14 15:39
| 散歩